想い、果てるまで
「あ、壽史」
教室から出た時、丁度帰ってきた真那加と出くわした。
「人ごみ大丈夫だった?」
「うん!明君と途中で会って、ついてきてくれたから」
真那加がそういうと、真那加の後ろから紫波が顔をひょこっと覗かせた。
「…なんだよ」
へー…意外と優しいんだ。
「別に。真那加のこと、ありがとね」
「お前は保護者か」
まあね。
真那加に手えだしたら怒るよ?
とか言ってみる。
「そういえば、壽吏はどこに行こうとしてたの?」
「え?…あ!!」
忘れてた!
先輩達待ってるかも…
「紫波!あんた男子の全校リレー選手だよね?今から打ち合わせだから行くよ!」
「え!あ、うん!」