濡れた体温ごと奪って


「…翔ちゃん……頑張り過ぎないでね…いつでも連絡してね」


「ああ。わかった」




涙を堪えるのに必死で、上手く言葉が出て来ない…。


話さなきゃいけないのに…話したいのに…上手く声にならないよ…。




「紗耶。帰国したら…お前の全部を奪うから。我慢しねぇからな。覚悟しとけ」


「…ひゃっ?!しょ翔ちゃっ//」




翔ちゃんの手が私のお尻を撫でた瞬間、甲高い声を出して驚いた。


翔ちゃんは口の端をつりあげて悪戯な笑みを浮かばせると『行って来るな』と私の頬へキスを落とし部屋を出て行った。



< 235 / 259 >

この作品をシェア

pagetop