濡れた体温ごと奪って


暫くして紗耶が浴室から出て来てリビングへと戻って来た。




「…紗耶。話しがある」


「お風呂ありがとう。話し?」


「…悪い。こんな事言いたくねぇけど…背中…見ちまった…」


「……………」




紗耶は俺からぱっと視線を反らして俯き加減になった。


過去の事だと言われればそれまでなんだけどな…。


どうしても気になってな。


まあ…話せそうにないなら別に無理に聞かねぇがな。



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