私はヴァンパイアに恋をした…
「…はい。」
クラクラするような甘い誘惑に
耐えながら言った。
そんな私をリナリエ君は
驚いたような、
珍しそうな目で見た。
「よく耐えられるな?
俺の誘惑はすごいだろう?」
面白がっている。
私はなかなか教えてくれない
リナリエ君に苛立ち始めた。
「…美味いって何が美味いんですか!!?」
怒鳴ってしまった…
でもリナリエ君の顔は
面白そうに笑っている。
その顔は、
なんだかとても恐かった。