ハルジオン。
「ちょ……何だよバカッ!オジサンほんと馬鹿だろ?!」

「あー?聞こえねえ」

「アホッ!バカッ!大馬鹿ッ!」

「行くぞおー」

「待てって!」

「置いてくぞー」

達也がヒラヒラと手を振る。

「……何だよ」

アキトはムスリと口を尖らせた。

「道、知らないくせに」

それから頭を抑えて立ち上がり、トランプをズボンのポケットに突っ込むと、急いで達也の後を追いかけた。

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