幸せが欲しい

先生のさりげない優しさが身に染みた。

草を踏む二人の音が聞こえる。


私の気分転換になる様に先生、気遣ってくれてるんだよね?

ごめんね…


「ほら、見えた」

丘の上からは深い碧い海が見えた。

波がいったり来たり。

静かな波音が耳に響く。


海は無限に遠くまで広がっていた。

「神秘的だな」

「ですね」

やっと先生は口を開いた。


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