涙の宝器~異空間前編
そして、驚きの言葉が返ってきた。

「だってうちらお金持ってないもん」

「いやいや返してよ!」

「先輩のおごりでいいじゃん」

「ダメ絶対返してね!」

すると、俺を誘った女が財布から5千円を出した。

「これしかないから勘弁して。それと、アユミお金持ってないから」

そもそも涼だけでも二千円分ほどしか注文していなかった。

こんな屈辱は初めてだろう。
< 25 / 449 >

この作品をシェア

pagetop