涙の宝器~異空間前編


俺は眩しい陽射しのせいで、閉じた瞼を泳がせた。




あまりにしつこいから目を開けた。




俺はどのくらい眠ってしまっていたのだろうか………?




気づけばバスはついに一台になっていた。




「そうか。
運転手さんは帰ったのか…」



この二台目のバスは、俺をどこに連れていくのだろう。




その時だった。




「起きたようですね。
もうかれこれ二十時間は寝ていましたよ」


「どういうことですか!?
どうして一台目に俺が乗ってるんですか??」




(どうなってるんだ!?)
< 373 / 449 >

この作品をシェア

pagetop