涙の宝器~異空間前編


バスは俺が起き出した時から、ずっと霧の中を走っていた。




本当にもうすぐあの場所に着くのだろうか?




「重盛さん、右上にある小箱を開けてください」




俺は言われた通りに小箱を開けた。




中に入っている物を手に取った。


白い紙で包まれたていた白い団子。





「これは?」


「それは現世で肉体を失ったあなたを、ほんの少しの時間だけ復活させる団子です。
分かりやすく言うと酸素みたいな物です」




それを聞いて少し納得した。


俺は団子を食べた。
< 375 / 449 >

この作品をシェア

pagetop