涙の宝器~異空間前編
バスは俺が起き出した時から、ずっと霧の中を走っていた。
本当にもうすぐあの場所に着くのだろうか?
「重盛さん、右上にある小箱を開けてください」
俺は言われた通りに小箱を開けた。
中に入っている物を手に取った。
白い紙で包まれたていた白い団子。
「これは?」
「それは現世で肉体を失ったあなたを、ほんの少しの時間だけ復活させる団子です。
分かりやすく言うと酸素みたいな物です」
それを聞いて少し納得した。
俺は団子を食べた。