お伽話をキミに。
「……かーわーいー…!」
つい口から本音が…!!
いや、だって真面目に超可愛いんだもん!
悩ましげな顔しながらすっごい真剣に本と向き合ってんだよ!?
本のタイトル何か難しそうだけど。
……あー……やばい超可愛い。
如月さんの座ってるとこだけスポットライト当たったみたいに光って見える。
「……見惚れんのは後にして。早く聞いてこい」
ドンッ
あまりの可愛さにときめきながら図書室を覗いていた俺の背中を郁が勢い良く蹴った。
……蹴った!(重要なことだから二回言ってみた)
かなり油断してた俺は、その衝撃で倒れこむように図書室に体を入れる。