お伽話をキミに。

《まだ蕾の恋心》





しーん…と静まり返る図書室。




「……あの…大丈夫、ですか…?」




沈黙を破った如月さんは、心配そうな顔をして俺の顔を覗き込んだ。

……だけど、フリーズしたように動けない俺。


や、え、や…み、見られてしまった感じなんでございますますですか!!??(混乱)




「あの…」


「あっ!は、はい!だっ大丈夫!!」




ずいっと近くに来た如月さんに思いっきり上体を起こし姿勢を正す。

そして思わずにっこりと笑顔を向けた。





………っていやいやいや!!駄目じゃん!!




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