Re:
「学校から電話があった時はビックリしたけど……本当に大丈夫なの?」

母さんは心配して聞いてくる

これで、3度目。

父さんはもういいじゃないか、と母さんに言う

「大丈夫だって。昨夜ちょっと夜更かししちゃったから貧血おこしただけだよ。」

母さんに、両親に心配はかけたくない

だから

極力ありそうな嘘を笑顔でついて安心させる。

「そう…?」

まだ心配する母さんに

「そうだよ。第一、体調悪かったら弁当だって食べれないよ?」

さっき出した空になった弁当箱を思い出させる

「そうねぇ……」

少し納得する

「そうそう、今日はチュウに弁当のおかずをあげたんだ。母さんの料理美味しいって言ってたよ。」

話題を変えた。

「ホント?嬉しいわ」

ほめられた事を素直に喜ぶ母さん

「チュウ?」

父さんは初めて聞く単語を聞き返してきた。

「今日お昼を一緒に食べた人。同じ学年で保健室で会ったんだ。」

「へぇ……保健室にいたって事はチュウって子も体調悪かったの?」

目を丸くしながら母さんは僕の今日の出来事に興味を示す。

「ううん、そうは見えなかった。多分、昼寝しに来てたんだと思う。」

クスクスと笑いながら僕は言う

保健室の先生のお菓子を勝手に食べてチュウが怒られてた事を思い出した。

「………」

父さんも母さんも僕を見ているるのに気付いた

「どうしたの?」

注目されてるに恥ずかしくなって尋ねる

「…ううん。新しい友達、いい子なんだろうなって思って。」

そう言う母さんはなんだかいつもより嬉しそう
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