蹴球天使



「カイト、早くっ!」

この学校指定のジャージを身にまとったレイはサッカーボールを持ちながら走ってきた。



視線の先にはグランド。



俺がそこに目を向けると一斉にみんながこっちを向く。



「カイト…」



1番先に口を開いたのは尚。



「戻ってきたか…」



残念そうでも嬉しそうでもないどちらとも言えない一言を発するのは監督。



「やっぱりな」



懐かしい笑顔でそう呟くのは蓮先輩。



「また一緒にサッカー、やりましょうよ!」


一つ後輩の谷内…


「お前がいた方がチームが強くなるしな!」

部長の伸矢先輩…

「お帰りぃ〜」

マネージャーの千奈…














< 39 / 44 >

この作品をシェア

pagetop