しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「何だあいつ」
声を出したのは、コウ先輩だ。
「言いたいことあんなら最後まで言えよ。中途半端なヤツだな」
コウ先輩は肩をすくめて
「んじゃな、壮吾。 ちゃんと寝とけよ」
と、手を振った。
「それじゃ、柊先輩。 明日、学校で待ってますね」
私も2人に続くように、小さく頭を下げ柊先輩のベッドから離れた。
と、またしても掴まれた手首。
これで2度目なのに、やっぱり私の心臓は大きく脈打った。
「送れなくてごめん」
先輩のかすれた声。
「気をつけて帰れよ」