しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「あんたが望んでるような、面白いネタ、たくさんあるよ。
どこから、聞きたい?ああ、全部か。簡単にまとめてほしいだろ? そうだな。俺の親父は、女を作って家から出て行った。それが5歳の時。家に残された母さんは仕事を辞めて鬱状態。家事も育児も放棄。それでも俺は母さんを守ってた。母さんにできないことを俺がやって、もう一度母さんに笑ってもらおうと頑張った。だけど、俺の気持ちは通じなかった。俺が小学校に上がったころ、俺は母さんに連れ出された。施設の前に置き去りにされて、どんなに母さんの帰りを待っても、帰ってこなかった。必要のない俺は、捨てられたんだよ」
どう、反応したらいい?
私が知りたかった、レオくんの過去――。
言葉が、出せなかった。
「どう? これで満足?俺の事かわいそうだと思った?」
表情を一度も変えずに、一息に言ったレオくん。
「これであんたの目的は果たしたんだろ?」
微かに口元に笑みが浮かんだと思ったら、急に真顔に戻った。
「もう、俺に近づくな」
私を突き放す、冷たい声。
踵を返したレオくんを、呼びとめられなかった。
体に何十トンもの重しがのしかかったようだ。
身動きが取れなくて
ただ、呆然と、本棚と睨めっこ。
私、バカだった...…。