しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「な、何を?」
顔を引きつらせながら日和に聞くと、今度はコウ先輩が日和と同じ顔でニヤけだした。
「壮吾。 おまえは、男の中の男だ。俺、思わずキュンときたぜ」
そう言って、壮吾に肘打ちしている。
「気持ち悪いな。何だよ。触んな」
壮吾が、コウ先輩の腕を振り払った。
「いくら夜で暗闇だからって、あんな大通りでチュウしてたら、目立ちますよ、旦那」
――ッ!!!
み、見られてたんだっ!!
しかも、コウ先輩に。
恥ずかしすぎる!!
「ギュッと抱きしめて仲直りのキス。いいよなぁ。 俺も、美羽ちゃんとキスしてー」
「黙れっ!! おまえ、マジで殺すぞ」
壮吾は、ペダルに乗せていた足で、コウ先輩の足を思い切り蹴っていた。
「いっで!! 冗談だろ?」
コウ先輩は、壮吾に蹴られた足を大袈裟に押さえている。
「でも、よかったじゃん。何があったのか知らねーけど、仲直りできて」