しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~

ヒカリ




しばらく続いた、私への嫌がらせ。


靴箱の中に押しピンは入っているし、上履きはびちょびちょに濡れているし。


小学生のいじめかよって思うほどの嫌がらせだったけれど。


犯人は、悔しいくらいに、全くわからないままだった。


『美羽ちゃんが、レオや壮吾と一緒に映ってる写真を張り付けて、美羽ちゃんにだけこんな事するってことは、レオか壮吾を好きなヤツなんじゃねーの?』


コウ先輩の言葉に頷いた私達だけど……。


そんな人、この学校にはゴロゴロいるんだ。


誰かひとりの犯行なのか、それとも、壮吾達ファンのグループでの犯行なのか。


壮吾達に支えてもらって、何とか乗り越えられる問題だと思っていたけれど。


続く嫌がらせに、心がボロボロだった。




夏休みも目前。


このまま、何も解決する事なく、夏休みを迎えることになってしまうのかな。


そしてまた新学期が始まれば、冷たい視線に怯えて過ごす毎日。


考えるだけで、憂鬱になる。




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