しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
いくらあたしでも、先輩を呼び捨てには……。
「ちょ、おまえら聞いたかよ。“先輩”だってよ。俺、マジ感動!」
はっ!? 何、何? 感動……?
「美羽ちゃんだけだよ、俺を先輩扱いしてくれんの。
コイツを見てみろよ。年下のくせに、超生意気なの」
隣でまだポテトに手を伸ばしていた“レオ”くんの肩に腕を回し、グイっと引き寄せた。
しかめっつらになったレオくんは、コウ先輩の腕を振り払う。
「な? 生意気だろ?」
「まっ、コイツが生意気なのはしょうがねーよ。ガキの頃から俺らとつるんでるし、今更先輩扱いはできねーだろ。つーか、コイツが敬語だと気持ち悪りぃ」
「確かに」
柊先輩が椅子にのけ反りながら言うと、コウ先輩がそれに同意した。
この3人、子供の頃から仲良しなんだ。
私にはそういう友達がいないから、ちょっとうらやましい。
大きくなっても、変わらない友情。
今も、何だかんだ言って楽しそうだし。
こういうの、なんか、すごくいいな。
「おっ! 美羽ちゃんが笑った」