しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「ほんっと、日和は堅いよなー。もっと柔らかい女になろーぜ」
「うっさいバカ兄貴っ」
「んじゃ、美羽ちゃん。せめて、俺のこと名前で呼んで」
日和の言葉を気にもせず、また身を乗り出してきた。
な、名前で呼ぶの?
なんか、このテンション、ちょっと苦手だな……
「コウ……さん」
身を縮めながら小さく呼ぶと
「“さん”は取って」
さっきの日和と全く同じことを。
さすが、兄妹。言う事、同じ。
だけど……
「よ、呼び捨てにはできません……先輩だし」