しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
レオくんの声だ。
冷たくて、感情が込められてなくて、淡々としていて。
「何って……。如月さんの…二股?」
一瞬、言葉を詰まらせたかのように思ったが、甘えた声を出す女子は、“あたしの二股”と、さらりと言ってのけた。
「ふーん。あんな写真で、そう思えるんだ」
「だってそうでしょ?柊先輩と付き合っておきながら、レオくんの周りにいつもいるじゃない」
「………」
「それって、どっちにも気があるからそうするって事だよね。つまり、カッコよければ、誰でもいいんじゃないの?自慢できるしさ」
私の神経を怒りで震わせる甘ったるい声の女子は、『最低だよね。私には、そんな酷いことできない』と、さらに甘えた声を出していた。
ダメ...…。
ここで怒りのままに出て行っちゃダメ。
今の私の状態じゃ、ただ怒鳴り散らして何の解決もしないまま、終わってしまいそうだから。
私は、今にも走りだしそうな自分の体を抑えて、二人の姿が見える位置までそーっと移動した。
物音をたてないように、慎重に...…。
少しだけ場所を移動すると、本と本の隙間から、二人の姿を確認することができた。
猫撫で声の女子の顔も、ここでならはっきりと見ることができる。