しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


鞄の横ポケットから、床に落ちたスケジュール帳。


前に、駐輪場で落ちたもの。


「ごめん。 壮吾、またこれ落ちた」


わが床にかがんでそれを拾い上げると、スケジュール帳の中から、一枚の紙がパラリと風に舞った。


――…。


あの日と同じように、壮吾が慌てる。


私の手からスケジュール帳を奪い取って、床に落ちた紙……写真を、スケジュール帳に挟み込んだ。



壮吾……。


もう、遅いよ。

見ちゃったから。


その女の人は誰?


もしかして……




< 266 / 400 >

この作品をシェア

pagetop