しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


......!!

どうして……?



「あんた、よくそんなヒールで走れんな」


私のうしろで、呼吸の乱れる、レオくんの声。


サラリと風が吹き、蝉が羽を震わせ、木から木へと飛び移った。


ぴたりと止まった私の涙。

けれど、振り返ることはできなかった。


レオくんが足を動かすたびに、アスファルトの上で砂が鳴く。


ジャリ、ジャリ、ジャリ。

ジャリ……。


わの狭い視界に、レオくんのスニーカー。


「立てよ」


差し伸べてほしかったのは、その手じゃない。


どうして、追いかけて来てくれないの?


壮吾……



< 272 / 400 >

この作品をシェア

pagetop