しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
――大丈夫。
レオくんの言葉には、魔法がかかっているのかな。
大丈夫、きっと、ちゃんと前に進める。
強く、そう思えるんだ。
「えっ!? うそっ!!」
突然、通学路に響いた驚きの声。
前方に視線を向けると、そこには目を丸める日和が立っていた。
口をぽかんと開け、私ではなく、レオくんをジッと見ている。
「わ、笑ってる…」
パッとレオくんを見上げると、もういつもの無表情に戻っていた。
「何で? どうしたの? 何があったの?」
私達の元までパタパタ走ってきた日和は、私の顔とレオくんの顔を交互に見て、鯉のように口をパクパクさせた。
お、驚きすきでしょ。
「このこと、お兄ちゃん達知ってる?」
“お兄ちゃん達”……。
“達”の中には、もちろん壮吾が入ってるわけで……。
「ううん。 知らないと思う」
やっぱり、胸が痛い。