しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


すずらんだ――。


防波堤の、少し高くなっているところに、茶色い鉢に植えられた、真っ白なすずらんが置かれていた。


レオくんだ。

こんなことをするのは、レオくんしかいない。


じゃあ。

元々、私と壮吾を会わせる為に、わざわざ電話をかけてきたの?

そうなの?

レオくん――…。


「……やられた」


壮吾が、眉間に手を当てた。


「あいつ、マジでクールすぎ」

「どういうこと?」


私が首を傾げると、壮吾はすずらんの花を手に取った。


「これ、あいつから、だよな」

「うん。 たぶん、そうだと思う」


私が答えると、とても真剣な目で、壮吾がじっと見てきた。


「……やっぱ、無理だわ」

「え?」


波の音に、壮吾のつぶやきが掻き消された。


「何て言ったの?」


強風に乱れる髪を押さえてたずねると。


すずらんの花を元の位置に戻した壮吾が、少しずつ近づいてきた。


「やっぱ、無理だって言ったの」


私が首を傾げると、フっと、柔らかくほほ笑んだ。


「久しぶり」


壮吾の言葉に、私も少しだけほほ笑んだ。


「元気にしてた?」

「うん。 壮吾は?」

「俺も、元気」

「そっか、よかった」



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