しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
教室に戻ると、レオくんはまた机に突っ伏していた。
その机の周りに、何人かの女子が集まっている。
ヒソヒソと話し、顔を赤らめていた。
「あの……レオくん」
さっき、レオくんの足を蹴ってしまった事もあって、また彼を不機嫌にさせないようにと、遠慮がちに名前を呼んだ。
だけど、反応なし。
反応があったのは、周りの女子の視線だけ。
痛いよなあ……。
「レオくん、これ、図書室で落としてたみたいだから。ここに、置いとくね」
素早くレオくんの机の上に生徒手帳を置き、女子の痛い視線から逃げるようにそそくさとその場を去る。
自分の席に戻ってレオくんの様子を横目で見たけど、まだ机に突っ伏したまま。
よくあんなに寝ていられるよな。
というか、あの女子の視線、気にならないのかな。
まあ、これくらいもう慣れてるんだろうけど。
私には、たぶん一生この感覚はわからないんだろうな……。