しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
冷たい、レオくんの声。
「ねぇ、レオくん。高校くらいはさ、楽しく過ごそうよ。またお兄ちゃん達とも一緒にいられるし。まぁ、たったの一年だけどさ。あのバカ兄貴でも、レオくんの支えになると思うし」
日和が言うと、レオくんは大きなため息をついて、立ちあがった。
背中を向けて、両手をズボンのポケットに突っ込み歩き出す。
「つーか」
去り際。ドアの目の前で、レオくんはクルリと振り返った。
「そういう同情みたいなのって、イライラするんだよね」
それだけ言うと、レオくんはすぐに屋上から去って行ってしまった。