しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
『そうなんだー』と答えながら、手の届く位置にあった写真立てを手に取った。
写真に写っている場所はこの部屋で。
レオくん、柊先輩、コウ先輩3人が、お菓子を囲んで写っていた。
「これはね、お兄ちゃん達が中3の時のやつだよ」
「幼いね」
「でしょ? 髪の色は今と変わらないけど、今より少しは可愛げがあるでしょ?」
日和がいたずらっぽく笑うと、すかさずコウ先輩のチョップが日和にとんだ。
「った……。 何するのよ。バカ兄貴」
「男にかわいいって言うな。つーか、おまえのかわいらしいとこなんて今までに見たことがねー。もっと美羽ちゃんを見習え」
「黙れっ!!」
今度は、日和が負けじとコウ先輩にチョップを返した。
コウ先輩は、器用にそれをかわす。
そんなふたりを見て、私は柊先輩と一緒にクスっと笑った。