しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
だけど……。
柊先輩の表情は、眉間にしわを寄せ、すぐに哀しげな表情に変わった。
その視線の先には、今より少し幼いレオくんが。
写真の中のレオくんは、やっぱり無表情だった。
「もしも……。もしも、あの時。 あんな事がなかったら、レオは今頃どうなってたんだろうな」
その言葉に、今までふざけていた日和とコウ先輩が、急に静かになった。
柊先輩と同じ表情で、視線を落としている。
「どうも何も。 少しは笑えてんじゃねーの?」
声がかすれるコウ先輩に、『だよな』と、切なげに微笑みながら、柊先輩が静かに言った。
レオくんに対する疑問だけはどんどん膨らんでいくのに。
全然、前に進めない。
そんな自分が、すごく嫌だ……。