しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


静かになった部屋で、それぞれの表情をうかがうように上目遣いで息をのんだ。


幼いころから一緒にいるこの3人は、レオくんの事をよく知っている。


表情がひどく落ち込んでいて。

だけど、それを理解出来ない私。


ちょっと距離を感じて悲しくなる。



『あいつの事、頼む』


『高校くらいは楽しく過ごそうよ』


『そういう同情みたいなのってイライラするんだよね』



また、私の頭をぐるぐると回り出した。


普段は明るい柊先輩のあの時の神妙な面持ちが、瞼の裏に張り付いて離れない。



『レオくんに、何があったの?』


喉まで出かけた言葉を、飲み込んだ。


他人の私は、無理に入り込んじゃいけない。

そう、直感で思ったから。



< 70 / 400 >

この作品をシェア

pagetop