終止符。
ついさっき進む事を躊躇した道が、今度は大きく両手を広げて、向こうからやってきた。
ここで踏み出さないときっと出来ない。
そう思いながらも、心は揺れ続けている。
黙ったままの私を見て、落ち着きの無くなってきた男が口を開く。
「お金、困ってたりしない?」
男の言葉が、何よりも今の私に突き刺さった。
「うん。いいよ…」
言わざるを得なかった。
答えると、男の表情は驚きと喜びに満ちていた。
「や、マジで?ハハハ!いいの?」
「あ、じゃーここ出ようか?ねっ」
私は差し出された男の傘に入った。
そして男に付いて行く。
「いやぁ、君みたいな真面目そうなカワイイ娘がねぇ~ハハハッ。やっぱり友達とかもこういう事してるの?」
「…知らない」
どうでもいい会話。
男の傘は、コンビニで売ってる315円のヤツで2人で入るには狭く、私の顔半分には雨が当たっていた。
ここで踏み出さないときっと出来ない。
そう思いながらも、心は揺れ続けている。
黙ったままの私を見て、落ち着きの無くなってきた男が口を開く。
「お金、困ってたりしない?」
男の言葉が、何よりも今の私に突き刺さった。
「うん。いいよ…」
言わざるを得なかった。
答えると、男の表情は驚きと喜びに満ちていた。
「や、マジで?ハハハ!いいの?」
「あ、じゃーここ出ようか?ねっ」
私は差し出された男の傘に入った。
そして男に付いて行く。
「いやぁ、君みたいな真面目そうなカワイイ娘がねぇ~ハハハッ。やっぱり友達とかもこういう事してるの?」
「…知らない」
どうでもいい会話。
男の傘は、コンビニで売ってる315円のヤツで2人で入るには狭く、私の顔半分には雨が当たっていた。