Last Sound
「じゃあ、昨日の校長に怒鳴られた話。
あれは完全に俺たちのせいだろ。
エトーは悪くないじゃないか。
黙ってただけで、エトーは校長に何も言ってない。
俺や楽や、朝陽、澪が校長にいろいろ言っただけであって、
エトーはたまたまそこの居合わせただけで。
なのにエトーは校長に
監督不行き届きなんじゃないか、とか
あんなに私を侮辱した生徒は初めてだ、とか
すごい剣幕で怒られたんだろ?
本当は俺たちが校長に怒られるのが正しいはずだ。
なのにエトーが怒られた。
なあ、俺に文句言えよ。
お前のせいで俺の立場、危ういんだぞ、って」
これだけ真剣に話しているのにエトーはまたも俺の言葉を笑い飛ばした。
「おい、誰が言ったんだよ?
波瑠斗のせいで俺の立場が危うい、って」
「いや、だって職員室で先生たちとモメて、
校長ともモメて。
そんなの誰がどうみたって立場、危ういだろ」
「バーカ
俺の心配なんて100万年早いっつーの」
エトーはまた、笑った。