Last Sound
解決策
「へぇ~
そんなことがあったのか」
その日の帰り。
俺たちは教室に集まってエトーの話をしていた。
「だからもうエトーにこれ以上、迷惑かけたくないんだ。
そのために軽音部創設の件は俺たちだけでどうにかしようと思う」
「どうにか、って簡単に言うけどなんか解決策でも見つかったの?」
澪の言葉に俺は力なく首を横に振った。
「じゃあダメじゃん。
どうにかしたい、って気持ちは分かるけど、方法がないんじゃね」
「でも、4人もいるんだもん。
全員の頭で考えたら何かいい案、見つかるかもしれないよ?」
朝陽の言葉に俺たちは黙りこむ。
全員が全員、頭をフル回転させていたんだと思う。
だけど、その思考を途中で遮ったヤツがいた。
こんな能天気な声で。
「よぉー!全員集合かぁ?
俺も仲間にいれろよー!!」