Last Sound





全員、顔を見合わせて笑ってしまった。



「どうも!初めまして!トラウムです!」


『『わあああぁぁあー!!』』


俺の叫びの答えがこの歓声。


俺はこれほどまでに嬉しいと感じたことは今までにない。



「今日は俺たちのために集まってくれてありがとうございます!」


俺たちのために、って言葉は間違ってるかもしれないけど。

だけど、そう思い込んだっていいじゃないか。

だって俺たちは今、この瞬間にこの学校の歴史を変えたんだから。



「このステージに立つまでにはいろんなことがありました」


思い返せば俺の


『軽音部を作りたい』


その発言から始まったのだ。


それが4月。

もう半年も前の話になるのか。



「たくさんの苦労がありました」


校長に直談判してあんなことになるだなんて、いったい誰が思っていたんだろう。



「だけど、今こうして俺たちはここに立てている」


メンバー集めて、

署名集めて、

丸山に邪魔されて。


ホント、よく頑張ったな、俺たち。



「今もまだ、夢なんじゃないか。

そんな気がしてなりません。


それくらい、俺たちにとってこのステージに立つことは高い壁だったのです。

だから、この夢の舞台で暴れたいと思います!」


俺は言葉が切れた同時に

ギターをかきならした。



こんなにも、ギターを弾くことは楽しかっただろうか。


そう思うほどに俺は浮かれていて。

終始、笑顔で。


だけど、それは俺だけじゃなくて。

楽も、朝陽も澪も美雪も。


みんな、笑顔で。


軽音部作ってよかった。

そう、心の底から思った。






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