Last Sound

棘の道






「はい、じゃあみんなに集まってもらいましたが、

ここで、大事な発表をします」


あの日から1週間。

エトーによって集められた俺たち。

俺たち、とはもちろん楽、朝陽、澪、そして俺、の4人だ。



「なんだよ?改まって」


「うるせーな。

大事な発表、つってんだから黙って聞けよ」


めんどくさそうな顔で俺を見たエトーは向き直って咳払いを1つ。



「上の人たちに言ってみました。

軽音部、作ろうと思うんですが、って。」


え?!マジかよ!

いつの間に…


「そしたらその日は検討してみる、って言葉だけが返ってきた。

それから3日後。


呼び出しくらったのさ。

部活動全部を仕切ってる先生に」


心臓がドクドクと大きな音をたて始める。



「そんで、言われたよ。


軽音部を作ることはできない、って。」










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