シャーペンと君とあたし



…え?


今、『鈴』って呼んだの俊?


右隣をみると
やっぱり俊が手を出している。


「あ、ちょっと待ってねっ?」



…って!

「ソレにも消しゴムついてるからっ!」


筆箱を探る途中で思い出して、
シャーペンを指差す。



もぉ…

俊がいきなり『鈴』なんて言うから
ビックリしちゃったじゃん。




「コレ、全然消えねーし。」

「えっ?そうなの?!」


「あぁ。使えば分かる。」


シャーペンを手渡してくる。



え〜。本当に使えないの〜?

高かったんだよ?



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