シャーペンと君とあたし



疑いながらも
ノートの字を消してみる。



あっ!


「本当だっ!全然消えないじゃんっ!
うわぁ…。ノートが黒くなっちゃった〜」


「な?」



頬杖をついている俊へ

顔を向ける─…




「─…っ!」


息が詰まって言葉が出てこない。





だって、


俊が優しく笑うから。




─…“うん”の代わりに小さく頷く。




その笑顔、反則だよ。




バカ…


.
< 45 / 309 >

この作品をシェア

pagetop