シャーペンと君とあたし



「国分っ!お前、問3の問題ヤレ。」


ぼんやりしていた意識が
先生の大きめな声でハッキリする。


危ない危ないっ!今、授業中じゃんっ!



「えっ 先生!なんで俺なの?!
ムリだって〜!分かる訳ないじゃ〜ん。」


「いいから早くしろ!」

「えぇー…」



先生の圧力に負けて
嫌々ながらも黒板に向かう、

宏人くんの後ろ姿を見送る。




どんまい宏人くんっ!


どーせ携帯いじってて
聞いてなかったんでしょ〜?


ってか、


聞いてても出来なさそーじゃない?

さすがにそれはない?




「…ずの……おいっ 鈴乃っ!」



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