モザイク
「あぁ・・・。」
思わず目を覆ったものの、すぐにレポートを続けた。
「えっ、あ、あぁ・・・。」
モザイクはレポーターの想像を裏切った。言葉が詰まり、何も出てこなかったのはそのためだ。
「か、看護士の方は無事です。」
中には何事もなかったかのように、働いている姿が見える。しかし、それは一瞬だった。
次第に窓もモザイクに浸食され、中の様子を伺えなくなってしまった。
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