ラスト
正弥さんは、明日は朝だけどうしても会議に出ないといけないので、嫌がりながらも父に連れていかれた。

四人部屋…

産後の人もいるし、皆バラバラ。

夕食後、一人は授乳時間で出ていき、もう一人は検診へ。

そして、彼の奥さんも検診へ。

一人の時間…。

一番気を抜ける時間。

いつ呼ばれるかわからない不安で、いつもみたいにではないけど…

ドアが開いた。

もう帰ってきたんだぁ…
そう思った。

カーテンが動いた。

振り向くと、彼がいた。


「久しぶり…」

声が出ない…

「ごめんね、連絡取れなくて…」

そう言うと、私に近寄り抱き締めてきた。

彼の香りが私を狂わす…
イケナイ…

彼から離れようとした。
でも、彼が離してくれない…

「俺が悪いのに…責任取れなくてごめんね…
あの時、本当にビックリした…
産まないで欲しいって何度言おうとしたか…」

彼が腕を緩めた。

「彼には悪いと思った…だから、もう会わないと誓った。
でも、前に病院で見掛けた時、君が幸せそうで安心したよ…

今日もそうだ…
強くなった君を見れて、言わなくて良かったって思ったよ。」
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