ちぇりーあめ
決心した私は、歩き出す。
公園を出てまっすぐ行くと
小さな路地がある。
そこにある小さなお店。
〝さくらんぼ〟
私はここのちぇりー味のあめが大好き。
甘くて、でもちょっぴりすっぱくて。
この甘酸っぱい味が癖になる。
「おばちゃん、ちぇりーあめ1つちょうだい。」
「おぉ、お嬢ちゃんまた来てくれたのかねぇ」
「うん。このあめ大好きなの。」
「ありがとねぇ。75円だよ。」
「はい。じゃあねおばちゃん、また明日。」
おばちゃんに手を振って、外に出る。
包み紙を開けるとほんのりした
甘い香りがただよってくる。
あめを、思い切り口に放り込んで…
やっぱりおいしい。
何度食べても飽きない味。
さて、帰ろう。
体の向きを変えたとき…
――ドンッ――
誰かにぶつかった衝撃で
まだ小さくなっていないあめが
のどに詰まってしまった。
「んーっ、んーっ」
苦しくて息も出来ない。
「あ、あの!大丈夫ですか!?」
涙目になりながら彼の顔を見つめる。
ふんわりとした茶髪の髪の毛。
大きくて、パッチリした瞳。
すごくきれいな彼に見とれていると
いつの間にかあめは口の中にあった。
「大丈夫…ですか?」
「あ、はい。」
「すみません、いきなりぶつかっちゃって。」
「いえ。私も悪いですから…」
「あめ…食べてたんですか?」
「え、あぁ。ここのあめすっごくおいしいんです。」
「僕も好きなんです。この店。」
「そうなんですか?」
「はい…じゃあもう僕行きますね。」
「あっ、ありがとうございました!」
「ははっありがとうって!」
「え、あぁ…心配してくれて、の意味で。」
「あぁ、そっちか。またどこかで会えるといいね。」
「え…まぁ、はい。」
「じゃあね。」
私はただただ、彼の後姿を見とれていた…
公園を出てまっすぐ行くと
小さな路地がある。
そこにある小さなお店。
〝さくらんぼ〟
私はここのちぇりー味のあめが大好き。
甘くて、でもちょっぴりすっぱくて。
この甘酸っぱい味が癖になる。
「おばちゃん、ちぇりーあめ1つちょうだい。」
「おぉ、お嬢ちゃんまた来てくれたのかねぇ」
「うん。このあめ大好きなの。」
「ありがとねぇ。75円だよ。」
「はい。じゃあねおばちゃん、また明日。」
おばちゃんに手を振って、外に出る。
包み紙を開けるとほんのりした
甘い香りがただよってくる。
あめを、思い切り口に放り込んで…
やっぱりおいしい。
何度食べても飽きない味。
さて、帰ろう。
体の向きを変えたとき…
――ドンッ――
誰かにぶつかった衝撃で
まだ小さくなっていないあめが
のどに詰まってしまった。
「んーっ、んーっ」
苦しくて息も出来ない。
「あ、あの!大丈夫ですか!?」
涙目になりながら彼の顔を見つめる。
ふんわりとした茶髪の髪の毛。
大きくて、パッチリした瞳。
すごくきれいな彼に見とれていると
いつの間にかあめは口の中にあった。
「大丈夫…ですか?」
「あ、はい。」
「すみません、いきなりぶつかっちゃって。」
「いえ。私も悪いですから…」
「あめ…食べてたんですか?」
「え、あぁ。ここのあめすっごくおいしいんです。」
「僕も好きなんです。この店。」
「そうなんですか?」
「はい…じゃあもう僕行きますね。」
「あっ、ありがとうございました!」
「ははっありがとうって!」
「え、あぁ…心配してくれて、の意味で。」
「あぁ、そっちか。またどこかで会えるといいね。」
「え…まぁ、はい。」
「じゃあね。」
私はただただ、彼の後姿を見とれていた…