紳士的なLady
運んでもらっていたから、それ程痛みは感じなかったものの、ベッドに座った瞬間、腰に鋭い痛みを感じた。
「いった……!」
思わず、口から「痛い」という単語が出てきてしまう。
「痛いか?」
眉をひそめながら、聞いてくる架月。
「うん。痛い」
単純だけど明快な答えを、私は言う。
……あの女子が、私みたいに怪我しなくて、本当に良かった。
私は、昔から兄と弟、父親と一緒に暴れていたから、怪我が多かったけど。
あんなに華奢で、可愛らしくて大人しい彼女の顔に、傷でも付いたら大変だ。
「……良かった」
私は別に、怪我したって構わない。
元々、こんな私だから。
でも、鈴音や千波、あの女子が怪我でもして、傷が残ったら。
自分が辛くなる。
守れなかったんだ、って。
「その『良かった』って、お前が庇った奴が怪我してないからだろ」
?
何で、架月が分かるの?