紳士的なLady



運が良い事に、教室の鍵が開いていた。





無用心だな。





そんな事を思いつつも、ドアに手を掛けガラリと開ける。







誰も居ない、いつもと違った教室。




もうこの教室も、次の1年が使うんだよな。





自分の机の方へと歩いていき、机を撫でる。



落書きもしていない、ただの古ぼけた机。







丁度窓際だから、机に腰掛けて窓の外を眺める。








桜が、綺麗だった。



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