紳士的なLady
その後はもう大変なんて言葉で表せないほどだった。
倉庫に置いてきてしまった鈴音と千波を迎えに行こうとしたら、田崎さんたちが「剣先輩は行っちゃダメです!!」と言われ。
お母さんは、血まみれで怪我をした私の姿を見て泣き出し、携帯で父親に連絡。
挙句の果てに、剣夜兄までうろたえてしまい、何故か刀流にまで電話を掛けてしまう始末。
顧問の山田先生は、覇龍高校の顧問と話し合いという事に。
結局、私はぼんやりとその場に居るだけ。
この身体はどうしようもなく重たくて、痛くて。
歩くのが精一杯だ。
「じゃあ、剣ちゃん。私たち、また後で病院に行くから」
「早く手当てしてもらいなよ!」
無事に保護された2人は、私の制服とジャージを申し訳なさそうに着ていた。
「うん、分かった。またね」
痛みを堪えて、眉が歪む。
2人を見送った後に、薄っすらと影が伸びた。
「架月……」