放課後恋愛

「隣、座ってもいい?」


朔矢君に横から顔を覗き込まれた私は、ビックリしながら“うん…”と返事をした。


「まさか、さっちゃんに図書館で会えると思ってなかったよ…。姿を見つけた時、なんか嬉しかった。」


「えっ……」


隣の席に座った朔矢君は本をテーブルに置くと、微笑んだ。


いつもと変わらない笑顔を見せてくれてるけど…、ちゃんと謝らなきゃ…。



「あ、あの…金曜日ごめんね…。突然、メールで断ったりして……。」


朔矢君の顔をまともに見れず、俯きながら話す。


「急用なら仕方ないだろ?誰でもあることだからさ…。」


朔矢君の優しい声に、ゆっくりと顔を上げると、表情は少しだけ曇っている気がした。



「あのさ…、さっちゃんに聞きたいことがあるんだけど…、いい?」



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