放課後恋愛
「つ、つ…付き合ってないよ…!急にどうしたの?」
首を左右に振りながら否定をしたけど、声が少し上ずってしまった。
九条君と付き合ってないけど、名前を聞くだけでも動揺してしまう…。
自分でも信じられないくらいだ。
「実は…金曜日、職員室の近くで、さっちゃんと九条が手を繋いで歩いてたのを見た…って、図書室で話してる女の子がいたから…、気になってたんだ…。」
そ、そういえば松宮先生に日誌を届けた後、職員室の外で九条君に声掛けられたんだっけ…。
自習室に向かう途中、色んな女の子たちと、すれ違って悲鳴を浴びたけど…
それを図書室で話してる女の子がいたなんて、思ってもみなかった…。