放課後恋愛
「朔矢君……?」
「どうして、もっと早く気付けなかったんだろう…。傍に居て、すごく心地いいのに…。」
朔矢君は手を重ねたまま、自分の椅子を私の近くに寄せた。
「えっ…?あの…」
瞬きを繰り返す私の耳元に朔矢君は、ゆっくりと顔を近付けた。
「さっちゃんが好き…。」
朔矢君の吐息が耳にかかり、たちまち熱くなっていく。
「俺の…彼女になって下さい…。」
一瞬、ここが図書館だということを忘れてしまうくらい、驚く言葉だった。