放課後恋愛
自分の気持ちに戸惑っていると、朔矢君は周りをグルッと見回した。


「さっちゃん、人が増えてきたし…場所変えない?」

「場所…?」


首を傾げる私に視線を戻した朔矢君はニッコリ笑った。


「うん…。俺の家に来なよ。今日は誰もいないから静かだし…。」


えっ!!
朔矢君の家!?


「そ、そんなに急にお邪魔するのは申し訳ないよ…!人が少し増えても、ここで勉強が出来ないわけじゃないから…。」


「あ、いや…勉強っていうより……今は……」


朔矢君は私の手をギュッと少し強く握った。



「二人きりになりたい…。」



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