春も嵐も
父親だと思ってた人が、違う人だったからだ。

「――嵐…」

あたしは、嵐に何ができるんだろ?

1週間前、あたしは嵐に気持ちを告げた。

そしたら、嵐も同じ気持ちだったと言うことがわかって結ばれた。

姉弟から恋人になれたのに、嵐はふさぎ込んでしまっている。

何もできない自分が、悔しくて仕方がない。

言葉をかけてあげることも、話を聞いてあげることも、何もできなくてどうしようもできない。

「嵐は、中か?」

お父さんが声をかけてきたので、あたしは首を縦に振ってうなずいた。

*゚。弥生Side。゚*END
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