桜の見える丘(仮)
人がしゃべってる途中なのに…あの二人を置いて私は神谷に口を手でふさがれ少し離れたところに連れて行かれる。
「んーーー!!!」
「うるさいな。空気読めよ。お前も、あいつ等の気持ち分かってんだろ。」
「え…?」
そっと見守るような優しい目であの二人を見る神谷。
そうか…告白のチャンス…みたいな?
私…バカだー…。空気読めてなかった…。
葵に助けてもらってばっかりだから…葵が困ってたら助けようってばっかり思って…。
あーゆーのは柏木君じゃないとダメなのに。
「ってか…葵の気持ち知ってたの!?!?」
「あ?なんとなくだけどな。みてたらわかった。」
うへー…すごっ!!!
私…葵に言われるまで全然しらなかったのに!!!
文句を言ったり、意地悪ばっかするけど…優しいことの方が多い。
きっと…周りをよく見てるんだろうな…。
「なぁ。お前わかってねぇの?」
「へ?わかってるよ~。葵達が両想いってことでしょぉ?」
もう確信してるから私は得意げに言ってやった。
「は?ちげぇよ。やっぱわかってねぇんだ。」