愛乗りシンドバッド
夏の夜っていうのは
どうしてこう好奇心と行動力を
無駄に起こさせるんだろうか。
足元に気を配りながら
俺は訳もなく走っていた。
時間帯を無視した
都会のセミに混じって
草むらからシバスズが
ジージー鳴いているのが
聞こえる。
そんな秋の予兆が
人の心の何かを
せき立てるのかも……。
何かに後ろから
追いかけられているとか
そういうことではないし、
もちろん振り返っても
誰もいるわけない。
ただ、なんでか知らないが
心がウキウキしているだけだ。
ちょっとした
遊園地くらいの広さの
中庭を真っ直ぐ横切り、
『ミナレット』といった
天に高くそびえる
灯台の形に似た尖塔に
着いたが、
本殿に比べると
さらに薄暗いしボロいしで
本当にハルがここにいるのか
疑問に思った。
……代わりに
蚊がいっぱいいそうだ。
とにかく俺は
塔の内部を回る
狭い螺旋階段を恐る恐る上る。
どうしてこう好奇心と行動力を
無駄に起こさせるんだろうか。
足元に気を配りながら
俺は訳もなく走っていた。
時間帯を無視した
都会のセミに混じって
草むらからシバスズが
ジージー鳴いているのが
聞こえる。
そんな秋の予兆が
人の心の何かを
せき立てるのかも……。
何かに後ろから
追いかけられているとか
そういうことではないし、
もちろん振り返っても
誰もいるわけない。
ただ、なんでか知らないが
心がウキウキしているだけだ。
ちょっとした
遊園地くらいの広さの
中庭を真っ直ぐ横切り、
『ミナレット』といった
天に高くそびえる
灯台の形に似た尖塔に
着いたが、
本殿に比べると
さらに薄暗いしボロいしで
本当にハルがここにいるのか
疑問に思った。
……代わりに
蚊がいっぱいいそうだ。
とにかく俺は
塔の内部を回る
狭い螺旋階段を恐る恐る上る。